私は幼い頃からパソコンに馴染みがあり、ITに興味を持って大学でも情報学を専攻しました。将来もITを究めていきたいと思っていましたが、その一方で金融にも関心がありました。世の中には莫大なお金が流通しており、さまざまな方法で利益が生み出されています。金融を知ることは世界のあらゆる仕組みを知ることだと感じていた私は、ダイナミックな金融の世界にITで関われば、きっと面白い仕事ができるに違いないと考えたのです。そのための有益な経験が得られそうなインターンシップを探していたところ、出会ったのが日本総研でした。当社のインターンシップは、5~6名のチームを組んでディスカッションしながら、新しい金融システムを企画するという内容です。情報系の知識はあるので他の学生よりも少し優位に立っているつもりで臨んだインターンシップでしたが、事前に考えていたよりもはるかにレベルの高い内容で、インターンシップ中に大いに焦ることになったのは私にとってまったく予想外のことでした。社員の方も私たちをお客様扱いせず、常にディスカッションの場に一緒に居て、真剣に厳しく指導してくださり、自分に足りない力を痛感させられました。

私が大学で研究していたコンピュータ・サイエンスというのは、0と1で明確な「解」を導き出せる世界です。しかし、日本総研のインターンシップで取り組んだ「システムを企画する」という命題は、実にさまざまな要素が絡んできて、絶対的な答えがありません。何が正解なのか分からないまま、ディスカッションして結論にたどり着かなければならない。そうしたプロセスが私にとっては未知の経験で、当初は戸惑いました。また一緒のチームになった学生たちは、論理的な思考やプレゼンテーションに長けていたり、データ分析のスキルが非常に高かったりと、いい意味で「尖った」人ばかり。私は中学・高校・大学と部活動でリーダーを務める機会が多く、皆の意見をまとめながらチームを引っ張っていくことにやりがいを感じるタイプですが、個性の強い面々が揃ったグループの中では自分の役割をなかなか見いだせず、存在感をあまり発揮できませんでした。自分として満足できる成果を上げられず、悔しい思いを味わった状態でインターンシップを終えましたが、結果的にこの経験が負けず嫌いの性格に火を付けることになり、その後は精力的に他社のインターンシップに参加し、就職活動をよい機会として前向きに捉える原動力になりました。

日本総研のインターンシップで改めて強く意識させられたのは、「主体性」を持って行動することです。自分がこうありたいという姿に向けて、具体的に何をすべきなのかを常に考え、行動に移していく。このインターンシップに参加してからこうした姿勢が身に付いたように思いますし、これは就職活動でも大いに役立ちました。また、それまで漠然としていたIT業界における仕事内容も理解できました。日本総研のインターンシップに参加する前は、コンピュータ・サイエンスを学んだからIT業界に進む、という認識でしか自分のキャリアを考えられていませんでした。IT業界の中で何がしたいのかということにまで考えが及ばなかったのです。日本総研のインターンシップの中で、技術をベースにビジネスを創り出すという「仕組みづくり」の部分を疑似体験することによって、これこそが私が望んでいるキャリアだとはっきりと認識できたのは、非常に大きな収穫でした。自分の中に明確な「軸」ができたことで、その後参加した同業他社のインターンシップを冷静に見つめられるようになり、日本総研のビジネスのあり方がより自分にマッチしているということを実感できました。
インターンシップに参加する動機は人によってさまざまです。私にとってインターンシップとは、自分を客観的に見つめ直すと同時に、自分の新たな進路を決めるきっかけを得ることができた非常に貴重な機会でした。社員の皆さんや、一緒に参加するメンバーは、自分を映し出す鏡のようなものです。彼らとの交流を通じて得たものは、社会人になったこれからもずっと大切にしていきたいと思います。