インキュベーション

持続可能な経済活動促進、環境・エネルギー問題、公共事業改革、地域の交通問題や高齢者問題、農業改革などの社会的課題の解決に向け、ビジョンを提示し実現に向けた「戦略」と「実行」の支援を行っています。

①事業の目指すもの
Think Tankではなく、Think & Do Tankを目指します。これは、調査して計画を企画・立案するThink(思考・戦略)だけにとどまらず、事業を立ち上げるDo(実務・実行)まで見据えた活動を、牽引することを指します。また、事業の立ち上げが目的ではなく、事業のインキュベーション(新規事業の孵化活動)を通じて、産業の創造や社会の変革を目指します。
②業務内容と特色
社会における価値創造・課題解決に向けた新事業の創出
社会における新しい価値や解決すべき課題を見いだし、企業や自治体を集めて知恵や技術を出し合い、今までにない新しい社会システムや事業を作り出していく、コンソーシアム活動を行っています。
日本総研がコンセプトを提示して、それを実現するための道筋をつける「Think & Do Tank」活動です。

海外市場への参入・海外企業とのアライアンス支援
中国やASEAN各国の政府や企業とのアライアンスにより、先端的な事業機会を発掘すると共に、海外市場への進出や、海外からの技術移転・提携を支援しています。

国・自治体への政策提言・制度立案・関連事業支援
行政や業界の最適なあり方の政策提言や新たな事業スキームを積極的に発信しながら、制度作りの助言、関連事業のアドバイザリー業務を通じて、より効率的な「行政」や新たな「産業」の枠組みを実現しています。

環境・社会的責任分野の調査・評価・提言
環境や企業統治、社会的責任投資などに関して、中立的な立場から調査や評価を実施し、
あるべき企業や事業の姿に関する情報提供や提言活動を行っています。
③得意分野とプロジェクト実績
環境・エネルギー問題の解決、公共事業改革、企業の社会的責任(CSR)・社会的責任投資(SRI)推進など従前から取り組んできた分野ばかりでなく、常に未知の分野の開拓・挑戦を続けています。以下に、そうした新たな分野でのプロジェクトを紹介します。
事例①
Community Oriented Stand-by Mobility Service(COSMOS)コンソーシアム(次世代交通研究会)
これまでの自家用車や公共交通では実現できなかった新しい個人向け地域交通サービスを、自動車周辺の技術革新(自動運転、ビッグデータ)を活用し、コミュニティという切り口から創出することを目指しています。20以上の異業種企業、10以上の自治体・地域コミュニティの協力を得て研究会を立ち上げ、地域での実証実験を行いました。現在は、研究会の検討結果を踏まえ、地域の交通問題の解決に資する自動運転実現に向けた国の実証プロジェクトに参画しています。
事例②
ギャップシニア・コンソーシアム
急増するギャップシニア(元気な状態と要介護状態の狭間にいる高齢者)層に向けたサービスは、ニーズが複雑であるため、介護保険制度だけで対応することに限界があるのが現実です。
民間事業者を積極的に呼び込み、多様な業種の民間企業と先進的な地域の行政や介護団体の協力を得ながら、ギャップシニアのニーズの見える化とサービス開発およびビジネスモデルの構築に取り組んでいます。
事例③
大手工業団地デベロッパー・アマタコーポレーションとの「高度産業集積型都市」の開発に向けた共同プロジェクト
タイ、ベトナム、ミャンマーなどグローバルに事業展開する、タイの有力工業団地デベロッパー「アマタコーポレーション」と共同で、スマートシティのコンセプトを取り入れた高度産業集積型都市「アマタ・サイエンスシティ」の実現に向けた日本企業との協働検討を推進しています。2015年のASEAN経済統合を踏まえ、グローバル企業の開発機能等の受け皿となる先進エリアにさせることが目標です。経済産業省の支援を受け、日本企業コンソーシアムの代表として活動を行いました。